2020年2月9日に開催されたワンダーフェスティバル2020Winterにて、造形工房QunQunから販売されたオリジナルガレージキット『ドラゴン【Type:翼竜】』のつくり方を紹介します。

こちらが 『ドラゴン【Type:翼竜】』完成画像

今回は組み立て編です。

ちなみにこれ以外にも、以前の記事でワンダーフェスティバル公式キャラクター『ワンダちゃん』のガレージキットのつくり方も紹介していますので、下記のリンクからご覧ください。

~組み立て編~

~塗装編~

準備物

ガレージキットを組み立てる際に必要なもの達

ただし、道具や材料などは、人によりこれとは異なるものを使ったり、合う合わないがあったりしますので、参考程度に。

実は、これ以外にも使いますね…

①真鍮線 

太さ3mm各パーツの接続に使用します。別に3mmよりも細くても太くてもいいわけですが、3mmがちょうどよいといつも思ってしまいます。ちなみに僕は、人型で細いパーツを接続する際は1~2mmを、大きいキットで強固に接続したい場合は5mmくらいを使います。

②ピンバイスなどのドリル

真鍮線をつなげる穴を開けるためのドリル。なので、使う真鍮線と同じ太さのピンバイスがあればOKです。が、実は使う真鍮線よりも、0.5~1mm程度太いものもあると便利です。理由は後ほど。

③瞬間接着剤

パーツの仮止めや固定に使用。くっつくのは速い反面、くっつける力は下のエポキシボンドよりも低いので、両方あわせて使います。

④エポキシボンド

2つを混ぜるとくっつく接着剤。完全にくっつくのにかなり時間がかかるので、瞬間接着剤とあわせて使います。

⑤エポキシパテ

2つの剤を混ぜると固まる粘土のようなパテ。主に欠けている部分の修復や継ぎ目を埋めるために使用。これを直接触ると肌があれることがあるので、ゴム手袋をつけて使用しましょう。

⑥ペンチ

真鍮線を切断するのに使用。一度に切るのではなく、ある程度食い込んだら、手で真鍮線を折って切ります。

⑦カッターナイフ

大きいバリなどの処理は、カッターナイフの出番

⑧デザインナイフ

小さなバリやパーティングラインなどの処理は、デザインナイフの出番

カッターナイフもデザインナイフも切れ味が悪くなったと感じたら、迷わず刃を折ったり、交換したりしましょう。

⑨竹串 もしくは爪楊枝など

パテを混ぜたり、埋めたりするときのヘラ代わりに。モンスター系のキットだと、パテ埋めした部分の皮膚のモールドの彫り直しにも使えます。

これ以外にも、あると便利なものは多々ありますので、その都度紹介していきます。

まずは確認だ!

まずは確認、ということで、キットを手に入れた際にまずするべきことは、内容物の確認です。

パーツをチェック!

ドラゴンのキットにはインスト(説明書)が封入されていますので、まずはすべてのパーツがあるかどうか確認です。もし足りないパーツがある場合は、お問い合わせフォームより、ご連絡ください。

次は洗浄だ!

続いてすべきことは、パーツの洗浄です。

よく使うのは、クリームクレンザー(ジフなど)と使い古しの歯ブラシを使って、ゴシゴシパーツを磨くのです。

なぜパーツを洗浄するかというと、ガレージキットは製造の際に、パーツの表面に離型剤というワックス(のようなもの)が付着してしまうので、それを落とすためです。

洗浄をよくしておかないと、後々、接着剤がうまくくっつかなかったり、塗装がはがれてしまったりすることがありますので、よく磨きます。

続いて、バリ取り

お次は、バリ取りです。カッターナイフやデザインナイフを使って、パーツ同士が合う面のバリを切り取ったり、合わせ目のパーティングラインを削ったりしましょう。

接続面は削りにくいので特に慎重に!
パーティングラインは軽い力で
少しずつ根気よく

一番ケガをしやすい工程なので、余計な力が入りすぎないように注意です。

また、刃の切れ味が悪いと、これまたケガのもとですので、新品の刃や、カッターの場合は刃を折って新しい部分で切るようにするといいと思います。

ちなみに、一気に削ろうとせずに、少しずつ削ると成功しやすいはずです。

いよいよ組み立て本番!軸打ち!

続いては、軸打ちです。軸打ちとは、各パーツの接続面に、真鍮線でつなぐための穴を開けて、真鍮線を埋め込む工程です。

この記事では、ボディと尻尾の軸打ちを紹介します。

3mmドリルで穴あけ

まず、ボディの尻尾との接続面に3mmのドリルで穴を開けます。深さは約1cmくらい。そして尻尾の方にも、3mmの穴を開けると、真鍮線でボディと尻尾をつなぐことができます。あとは、瞬間接着剤とエポキシボンドを使ってガッチリ接着!となるわけですが、実際には、この方法はうまくいかないことがあります。

穴がずれるんですねぇ。3mm同士の穴だと、寸分の狂いも許されないわけです。

なので、多少ずれてもしっかりハマる方法を伝授します。

ボディ側には、3mmの穴を開けます。そして、尻尾側には3.5mmか4mmの穴を開けちゃうんですね。

思い切って4mm穴

すると、多少穴が大きいおかげで、ぴったりな位置に無理やりすることができるのです。

片方の穴が大きくても大丈夫な図解

あとは、軸穴にも瞬間接着剤を注入して、接着してあげれば、真鍮線もぴったり、接続面もぴったりにすることができます。

多少ゆるくても大丈夫

それでも合わない場合は、ボディ側の3mmの穴を、3.5mmか4mmの穴に広げてください。そうすると穴同士に多少の余裕ができて、ぴったりハマる可能性も上がります。

これはどのパーツの軸打ちにも有効な方法です。

エポキシボンドを使う際は、紙皿や養生テープの上など、汚れてもよい部分に2つの液を出して、竹串などでよく混ぜ合わせて使います。完全接着に12~24時間ほどかかるので、気長に待ちます。瞬間接着剤を補助的に使うとパーツがずれることなく、エポキシボンドの硬化を待つことができるでしょう。

エポキシボンドをまぜまぜ
瞬間接着剤も使ってガッチリ固定

軸打ちと接着ができたら、エポキシパテで合わせ目を埋めたり、成形の過程で欠けているキバ、ツメ、背びれなどを作ったりしていきます。エポキシパテもエポキシボンドと同様に、紙皿や養生テープの上で扱うといいですね。エポキシパテは素手で触ると肌が荒れることがあるので、ゴム手袋などで保護をしましょう。ゴム手袋を着けて、エポキシパテの2つの剤をよくこねます。しっかり混ざったら、パーツ同士の隙間や、欠けている部分を作っていきます。

使う分だけ、カッターナイフやハサミで切って使います。
よーーーーくこねこね

パテの種類にもよりますが、6~12時間ほど硬化に時間がかかるので焦らずに作業しましょう。

ツノも欠けてますね…

ちなみにキバは下あごの接着前に補修しておくとよいです。接着した後だと作りにくいです。

キバも足りない部分を補修…
ここは接着前に済ませておきたいところ…

パテが完全に硬化した後に余分なパテをデザインナイフなどで削っていきます。

しっかり硬化した後に削ると○
パーツとパーツの間をパテで埋めていきます。
竹串を使って、ウロコを彫り直すのもアリ

すべてのパーツを接着し、パテ埋めをしたら組み立ては終了です。 次は塗装にいきます。

ひとまず組み立ては完了!