先日、ワンダーフェスティバル2019夏も無事に開催されたので、ガレージキットを初めて知った、もしくは手にした、という人のために、ガレージキットのつくり方をガッツリ紹介します。

ガレージキットって?

ガレージキットとは、いわゆる個人(ためにメーカーものもあるけど)が自分で生産した組み立てキットのこと。個人で生産するということは、なかなかメーカー製ではお目にかかれないレアなキャラクターやこだわり抜いた造形のものがあるということ。

しかし、生産工程の関係で、メーカー製のプラモデルなどのようにすんなり組み立てられるかというと…ちょっと難しいかもしれません。

なぜなら!

ちょいムズポイント①

プラモデルのように、ダボピンと穴がない(場合がほとんど)

市販のプラモデルは、ランナーから切り出して、説明書を見ながら、パーツ同士にあるピンを穴に挿し込めば組み立てられるのですが、ガレージキットはそのピンと穴がないことが多いんですね。自分でそれもつくらねばなりません。

ちょいムズポイント②

自分で塗装しなくてはいけない(場合がほとんど)

ガレージキットのほとんどは、ちょっと黄色がかったアイボリー、もしくは白一色であることが多いです。なので、フルカラーにしたい場合は、自分で塗装の必要があります。

しかし、そうした難関を乗り越えてできたガレージキットはもはや世界で1点の作品として仕上がるわけですね。愛着も湧きます。

なので、今回ガレージキットのつくり方を、ワンフェス土産である、「ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト FILE:08 Mika Pikazo Ver.」を作例にしてご紹介します。

パーツチェック

ガレージキットを手に入れたら、最初にやるべきこと。

それは…

「パーツチェック」です。

「パーツチェック」です。大事なことなので2回言いましたよ。

パッケージから出したら、説明書などを見ながら、パーツがすべてあるかどうかを確認します。

説明書などにチェックしていくと、より確実!

なぜなら、ガレージキットは個人生産なので、もしかしたら、もしかしたらですよ。パーツの入れ忘れがあるかもしれません。右手が2つ入っていて、左手が入っていないかもしれません。(ガレージキットを生産するとき、生産者は極限状態でパッケージ詰めしていることが多いです。本当です。なので、とんでもないミスをしてしまうことがあります。)万が一、パーツが足りない場合は、キットの製作者に連絡をしましょう。組み立て中に、「あれ?このパーツがない…」となると、自分で紛失している可能性もあるので、組み立て始める前にチェックするのがベストです。

パーツがすべてそろっていたら、ランナーのついているパーツをニッパーを使って切り離します。

画像ブレブレで申し訳ないです…

ランナーギリギリではなくて、数mm余裕をもって切り離すといいです。そして少し残ったバリをデザインナイフをつかって少しずつ切り取ればいいのです。

並べてみると組み上げイメージがもてるかも

パーツ洗浄

パーツチェックをしてすべてのパーツがあることを確認したら、続いて行うのは…

「パーツ洗浄」です。

パーツを洗うんです。

なぜかって?

ガレージキットには、離型剤がついていることが多いです。離型剤がつきっぱなしだと、接着剤がつかなかったり、塗装しても剥がれてしまったりして、後々行う作業が台無しになってしまうことがあります。なので、パーツを洗いましょう。

離型剤を落とすには様々な洗浄方法があります。

例えば…

①お湯で煮る。

 お鍋でパーツをコトコト煮ます。

冗談のようですが、本当です。お湯で煮ると、離型剤も落ちますし、パーツの歪みもとれるようです。ただし、ちゃんとしていたパーツも歪んでしまう恐れもあるので注意が必要です。パーツの大きさや形状にもよりますが、だいたい10~20分程度。また、料理用の鍋は使用厳禁です。ガレージキット専用の鍋を用意してください。また、煮ている最中にでる湯気も吸ってはいけません。換気扇を回しましょう。

②家庭用クレンザーで洗う

 家庭用のクレンザーで洗うのは、オーソドックスだし、安価です。界面活性剤入りのクリームクレンザーを使うとよいです。

 目の細かいザルなどにいれて、お風呂場や洗面台などで行うとよいです。

使い古しの歯ブラシなんかでやさしく磨くと離型剤が落ちます。

③専用の離型剤洗浄剤で洗う。

 模型メーカー等から出ているレジンキット用の離型剤洗浄剤を容器に入れて、ガレージキットをドボンして一晩ほど浸け置いたのち、中性洗剤と歯ブラシを使って離型剤を落とします。

④ブレーキクリーナーや入れ歯洗浄剤などで洗う。

 バイクやカー用品のブレーキクリーナーや入れ歯洗浄剤も離型剤を落としてくれるようです。これも、それぞれの洗浄剤にパーツをドボンで数時間ほどののちに中性洗剤を使い歯ブラシで磨きます。

表面処理

離型剤をしっかりおとしたら、表面処理をします。

表面処理とは、パーツの表面にできてしまうバリや、合わせ目の跡(パーティングライン)、成形上の理由でできてしまう余分な部分をキレイにします。

使う道具は、主にカッター、デザインナイフ、ヤスリ、サンドペーパーなど。

バリはカッターやデザインナイフなどで、丁寧に切り取り、表面を均します。

少しずつ切り取るべし

一気に削り取らずに、少しずつ切り取るとうまくいきやすいです。

誤ってパーツをえぐってしまうと、その修正もしなくてはいけなくなるので、はやる気持ちをグッとこらえます。

パーティングラインの処理は、ヤスリやサンドペーパーを当てて磨いてもいいですが、デザインナイフを使うこともあります。いわゆるデザインナイフのカンナがけというやつです。

画像の青い線がパーティングライン

デザインナイフの刃をパーツに垂直に当て、軽い力で前後に動かすと表面が少しずつ削れていき、パーティングラインを消すことができます。これも力を入れすぎたり、削りすぎると、表面がえぐれたり、曲面が平面になってしまうことがありますので、少しずつやるのがコツです。

デザインナイフを垂直に当てて、前後にこする

あとはキットによっては、カッチリとした面やエッジを出したいこともあるかもしれません。そんなときは当て木をしたペーパーで磨いていくといいです。

そんな感じですべてのパーツを表面処理していきます。

軸打ち→仮組み

表面処理が終わったら、いよいよ仮組みをしていきます。

ガレージキットでよくお世話になる瞬間接着剤「シアノン」と、タミヤの硬化促進剤

その仮組みに必要なこと。それは、軸打ちです。

パーツとパーツをくっつけるために、真鍮やアルミなどの金属線をダボにしようということです。

パーツの合う面にドリルで穴を開けて、金属線を挿し込む。という字だとシンプルですが、実際にやろうとすると、両方のパーツに合う穴を開けるのって難しいんですよね。

ドリルで穴あけ
今回は太さ2mmの真鍮線を挿します

なので、2つ正確に穴を開けられる方法を紹介します。

1つは、パーツをとりあえず仮に固定して、外側からドリルで穴を開けるという方法。

当然パーツを貫通するので、絶対に正確な穴が開けられます。ただし、キットの表面にも穴が開きますので、のちのちパテ埋めなどの修正が必須になります。

もう1つの方法としては、片方のパーツにとりあえず穴を開けます。そしてそこに合うパーツに穴を開けるときに、金属線の太さに+0.5mm~1mmのドリルで穴を開けてしまいます。すると当然、ゆるゆるの穴になります。

そこで、ゆるゆるの方の穴に、瞬間接着剤の硬化促進剤を塗布します。タミヤから出ているものは、蓋に塗布用の筆がついているのでオススメです。

ゆる穴に硬化促進剤を塗り塗り
ゆる穴に挿す側の金属線にはペンチ等で傷をつけておくとより食いつきます

そしてキチンと穴を開けた方に金属線を通して、ゆるゆるの穴に挿す側に少量の瞬間接着剤をつけ、そのままパーツを合わせます。しばらくすると、ゆるゆる穴は瞬間接着剤によりぴったりの穴になり、うまく軸打ちができるというわけです。この方法は、やや手間はかかりますが、のちの表面処理がいらないので、ケースバイケースで使い分けてください。

キチンと穴を開けたパーツに金属線を挿し、ゆる穴に挿す側に瞬間接着剤を塗る

大きなパーツにはすべて軸打ちをすると、一通り仮組みができると思います。

ひとまず仮組み

細かくて軸打ちができないパーツは、塗装後に接着した方がいいことがほとんどなので、まだくっつけません。

ひとまず今回はここまでです。

次回は、塗装編です。 お楽しみに。 説明がよくわかんねーぞ、という方はコメントやツイッターなどでお気軽に質問してくださいな。