近頃、ガンプラ界に革命が起きています。

ひとつは、エントリーグレードの登場。ガンプラ初心者でもプラモデルづくりを楽しめるよう、工夫された新しいグレードです。

もうひとつは、MGEX(マスターグレードエクストリーム)の登場。従来のMG(マスターグレード)を凌駕する設計、そして機体ごとのテーマに沿ったMSの“極限表現”に挑むMGハイエンドブランドがMGEXです。つまり一定以上のガンプラに慣れ親しんだ層に向けてのものです。

どちらもガンプラ層をさらに開拓しようという意思を感じますね。

今回は、そんな『ガンプラ』のつくり方(組み立て方)を紹介します。

そもそもガンプラとは

ガンプラとは、『機動戦士ガンダム』シリーズに登場するロボット(モビルスーツ)のプラモデル。さまざまなニーズに合わせて、サイズ・値段・構造などが分けられ、子供から大人まで楽しめるプラモデルです。

近年、プラモデルの設計技術が上がり、接着剤がなくても組み立て可能・塗装しなくても設定に近い色分けがされている・広い可動域で多彩なポージングが可能、といった仕様になっています。

必要なもの

まず必要なものは、ガンプラそのものです。

好きな機体がある場合はその機体を選ぶ。よくわからない場合は、パッケージを見て、つくりたい!と思ったものを手にとってみてはいかがでしょうか。

今回つくるガンプラは、HG『ザクⅡ C型/C-5型』です。

他に必要なものは、いわゆる工具です。

ニッパー

 ランナーからパーツを切り取るための工具。さまざまな種類・値段のものがありますが、最初はどんなものをつかっても大丈夫です。ちなみに値段と切れ味はほぼ比例するといっても過言ではないです。でも安いものでももちろんガンプラはつくれます。

デザインナイフ

 こちらは必須アイテムではないです。主な役割は、後述しますが、パーツについているバリを切り取るためのものです。こちらもさまざまなものがありますが、大事なのは刃です。柄は百均のものでもOKですが、刃はオルファ等のメーカーのものがおすすめです。

ヤスリ

 こちらもただ組み立てるだけなら必須アイテムではないです。主に金属でできた金ヤスリと、台紙にザラザラした面がある紙ヤスリ・布ヤスリの2種類がありますが、最初は模型用の小さな金ヤスリで十分です。ホームセンターなどで売っている大きい金ヤスリはプラモデルにはあまり適していません。ちなみに模型用も値段はピンきりですが、やはり切れ味(削り味?)は値段に比例します。初心者は、とりあえず安くても1本持っておくといいと思います。

ピンセット

こちらも特に必須というわけではありません。主にシールを貼るときに活躍します。もちろん指でシールを貼ってもいいのですが、指の油分等で、後々シールが剥がれやすくなったり、細かい部分だとピンセットの方がシールを貼りやすいことがあったりするので、やはり1本あると便利だと思います。こちらは百均だと先端の合いがよくないことがあるので、安くても模型用のものがおすすめです。

と、極端にいうと、出来上がりにそれほどこだわらなければですが、ニッパー1本あれば、ガンプラの組み立てはできるといっても過言ではないのです。

いざつくろう!

ガンプラをつくる際に最初に行うことがあります。

それは、中身の確認です。

説明書を見て、中のランナーやシール等が確実に入っているかチェックしましょう。

よっぽどないとは思いますが、出荷時点でのパーツの不備、販売店でのパーツの不備等は0%ではないので、確認は大事ですよ。できれば、ビニール袋に入っている状態で確認すれば、万が一、不備があったときに対応をしてもらいやすいです。

すべての内容物があることを確認できたら、いよいよ組み立てを始めます。

基本的には説明書通りにパーツをランナーから切り離して、組む…だけといえば、そうなのですが、この切り離し方を少々説明します。

ちなみにランナーとは、パーツがたくさんついているこれです。

このランナーからパーツを切り離すときにニッパーを使います。

誤ってパーツを傷つけないように注意しながら、ある理由のために、少しパーツから離れたところをニッパーで切ります。

そしてパーツを切り離したら、パーツには不要な出っ張り(バリ)があるので、デザインナイフやヤスリを使って、切ったり削ったりします。

おすすめはデザインナイフを使って、薄くそぐように切るときれいな断面になります。くれぐれもケガに気をつけて行ってください。筆者もプラモづくりでいちばんケガをするのはこのときです。

ヤスリでバリを削るときは、力を入れすぎず、丁寧にヤスリを前後させ、きれいな断面を目指します。

ちなみにすべてのパーツに対してこの処理をする必要はありません。ガンプラの場合なら、装甲で隠れてしまうような部分はそんなに気合を入れる必要はないです。

あとランナーから切り離すときにパーツのギリギリをニッパーで切ってしまうと、ニッパーの切れる仕組みによって、パーツの表面がえぐれてしまうことがあるので、少し離れたところで切るのです。

パーツを切り取ったら、説明書をよく見て組み立てましょう。ガンプラの場合だと、胴体・腰・頭・腕・足・武器というように説明書に載っていますが、好きなところから始めてもいいと思いますよ。初めての方だと順番通りがいいかもしれませんが、慣れてきたら頭→胴体と組んでもいいし、先に本体を組んでしまうと武器づくりが億劫になることもあるので、先に武器からつくる人もいます。

ガンプラだと、目や武器のセンサーなどは、シールを貼ることがあります。先の項でも述べましたが、指よりもピンセットを使ってシールは貼ったほうがいいです。

台紙から少し浮かせて、ピンセットを使って、パーツに貼ります。あとは指でしっかり押さえて、剥がれないようにします。

ガンプラが完成した後は、ポーズをつけて、スマホなどで撮影したり、お部屋に飾ったりして楽しみましょう。

次回は、一歩先をいく、ガンプラの簡単なワンポイント加工を紹介します。