模型やガレージキットに関するサイトや雑誌を見ているとたまに目にするヒートプレスという技法。

ヒートプレスの様々なメリットとともに今回はそのやり方を、怪獣の目玉の透明パーツを作る過程とともに紹介します。

ヒートプレスとは

ヒートプレスとは、樹脂板(アクリル板など)などを熱して軟らかくし、型等に押し付けて加工する、という技法です。

ヒートプレスのメリット

ヒートプレスには、

・透明なパーツができる。

・厚みが薄いパーツができる

・何個でも同じパーツができる。

といったメリットがあります。

なので、例えば、航空機のプラモデルのキャノピーの自作、怪獣やクリーチャーのガレージキットの目玉の自作、光らせたいパーツの自作などに適しているといえます。ミニチュアの世界では、お皿などの食器や照明のシーリングライトのパーツなどもこのヒートプレスで作ることができます。

ヒートプレスに必要なもの

①電熱線ヒーター

 出力の調整ができるとなおいいです。

②軍手や皮手袋

 熱から手を守れるもの。

③作りたいものの型

 熱に強いものでないといけません。

今回は、レジンの30mmの半球を使用しました。

④木枠

 作りたいものの型より数mm大きい穴を開けた木枠。木枠に使用する木板は丈夫なものがいいです。

⑤タッカーやガムテープ

⑥カッターナイフ

⑦樹脂板

 アクリル板でも塩ビ板などの板。厚みは作るものによりますが、小さいものなら0.3mm~0.5mm。中くらいのものでも1mm前後。2mm以上は難しいです。

今回は1mm厚のアクリル板を使用しました。

ヒートプレスのやり方

①木枠の裏に樹脂板をタッカーやガムテープで固定する。

 タッカーで固定するときは浮かないようにしっかり針を打ち込みます。

②電熱線ヒーターで樹脂板を熱する。

 熱する時間は、電熱線ヒーターの出力や樹脂板の厚みで変化しますが、樹脂板が軟らかくなるまで熱します。軍手や皮手袋も着用して、火傷や火事に注意してください。

③作りたいものの型に樹脂板を押し付ける。

 樹脂板が冷めないうちに素早く作りたいものの型にしっかりと押し付けます。樹脂板が冷めるまで動かさないようにしましょう。

④カッターナイフで余分なところを切り取る。

樹脂板が冷めたら、木枠から外し、余分なところをカッターナイフで切り取ります。切り取った箇所のバリが気になる場合は、ヤスリなどで削っておきます。

今回作ったパーツを利用すると、眼球の透明パーツができるので、怪獣などの目玉により迫力を出すことができます。

ということで、ヒートプレスのやり方講座、いかがでしたか?

アイデア次第では非常に可能性のある技法です。火傷に気をつけながら皆さんもぜひチャレンジしてみてください。