厳しい歳になりそうですね。オリンピックイヤー。
色々なイベントが中止になり、休日もなかなか外出ままならぬ毎日です。

そんな悩みをぶっ飛ばしてくれるのは、やっぱり漫画です!!

血沸き肉躍るアツい少年漫画というのもいいのですが、
今回は血肉飛び散る過激なアメコミをいくつか紹介致します。

■ヴィラン同士のシビルウォー『ウォンテッド』

あらすじ

うだつの上がらない、何をやってもうまくいかない青年、ウェスリー
ある日、彼のもとにフォックスと名乗る謎の女性が現れる。
なんと彼は、伝説のスーパーヴィラン、キラーの息子だったのだ。

なんとこの世界、ヒーローなんか架空の存在という我々と同じ世界かと思いきや、ヒーローもヴィランも実際に存在する(した)世界だったのだ!

スーパーヒーローvsスーパーヴィランの大戦争の後、まさかのヴィランの大勝利。ヴィランは人々の記憶からヒーローというものを消し去り、 世界を裏から支配しているのだという。

そんなヴィラン達の中で派閥争いが勃発
ウェスリーを巻き込んで悪党vs悪党の血みどろ糞まみれの戦いが 始まろうとしていた―

うだつのあがらない青年がヴィランとしての頭角をメキメキ現していくという、アメコミ版シンデレラストーリー

多次元世界や時空移動装置なんかの、アメコミっぽい装置や設定を使ってとにかく過激に好き放題やりまくるヴィラン同士の派閥争い。
もはやスーパーヴィラン版『シビル・ウォー』
流石、原作者が一緒なだけあります。

ちょくちょく出てくるヒーロー達がどう見てもDCやマーベルのアレやコレやだったりするのも面白いポイントです。
ヴィランの一人が「記念品だ」と言ってスーパーマンのマントらしきものを大事に飾ってたり、「これ絶対クリプトナイトですよね」というアイテムが出てきたりもします。

凶悪犯666人の大便からできたク●人間(?)や
頭の悪いスーパーマンのクローン等々、
キャラクターも色んな意味で過激です。

ク●人間に窒息させられるのだけは絶対勘弁ですね・・・

映画版予告編。ねえ、スーパーヴィランはどこ?

実写映画化もされてそれなりにヒットしましたね。
「スーパーヒーロー」のくだりを一切切り捨てて、 暗殺者達の戦いにスポットを当てたストーリーになってます。ファック!

今見返してみると、ジャームズ・マカヴォイとモーガン・フリーマンとアンジョリーナ・ジョリーって並びが違和感しかなくて面白いですね。

■スーパーヴィランの犯罪劇『スーパークルックス』

原作者のマーク・ミラー繋がりでもう1作!
今回紹介する中では一番マイナーな作品かと思います。

あらすじ

「ヴィラン1人に対してヒーロー5人」とまで言われるヒーロー過剰の世界。

結婚式当日に宝石泥棒で捕まり、すべてを失った小悪党のジョニー。 出所後、かつての恩人から仕事の依頼が舞い込む。
無敵の転送能力を持つ最悪のヴィランから、
ありったけの財宝を盗もうというのだ。

天気を操るチンピラ、無限の再生能力を持つ裏レスラー、
あらゆる物質をすり抜ける泥棒・・・
B級ヴィラン達の犯罪ドリームチームは
大胆不敵な強盗計画を遂行できるのか!?

まさにスーパーヴィラン×『オーシャンズ11』
『オーシャンズ11』と言えば、豪華なキャストが2時間たっぷり時間をかけて悪事の準備をするだけの映画(誉め言葉ですよ。大好きです)ですが、 それにヒーローというエッセンスを加えて見事にコミックにしたのがこの作品!

色んなヴィランをスカウトして、計画を練って、華麗に(?)盗む!
本当にそれだけのコミック。でもそれがいいんです。

オーシャンズ11予告編。オーシャンズ8も良かったですね。

『オーシャンズ』のような軽妙な会話や、ヒーローがいる社会の描き方の1つ1つを楽しみながら、最後のどんでん返しにおおっとなる。
90分くらいの短めのサスペンスコメディみたいなコミックです。

■ヒーロー全員クズ!『ザ・ボーイズ』

アメリカの大企業「ヴォート社」は、
沢山のスーパーヒーローを抱え、人々を様々な危機から守っていた。
ヒーロー達の活躍をまとめたコミックや映画、グッズで巨額の収益を得ていた。

平凡な青年のヒューイは、デートの最中
ヒーローとヴィランの戦いに巻き込まれ恋人を失ってしまう。
ショックで呆然とした日々を送る中、ザ・ボーイズと名乗る
謎の集団のリーダー、ブッチャーと出会う。

ブッチャーが語るには、ヒーロー共は全員クズだ。
人命なんて考えてなどいない。自分の利益と欲求を満たすことだけに
スーパーパワーを使っていたのだ。

腐りきったヒーロー達に鉄槌を下すべく、
ザ・ボーイズの5人が動き出す。

出てくるヒーローが軒並み全員クズ!!
酒に薬に性に金!
ここでは到底書けないクズっぷり。

スーパーマンっぽい「ホームランダー」
キャプテンアメリカっぽい「ソルジャーボーイ」
バットマンっぽい「テックナイト」
どう見てもXメンな「Gメン」
等々・・・

ホントにそれ大丈夫か!?と心配になるほどの露骨なパロディキャラクターが次々に出てきます。そしてほぼ全員クズ。

そんなクズ連中に、ザ・ボーイズの5人が
血みどろの鉄槌を食らわしていく、とってもナイスなコミックです。

ヒーローコミック(ひいては今のヒーロー映画界をも?)を
批判的に嘲笑するような構成に、同性愛や児童虐待、
9.11なんかの現実の問題が見事にミックスされており、
これでもかというほどシニカルな笑いを提供してくれます。

ヒーローコミック好きにこそオススメ!
でもエログロナンセンスだからご注意を。

シーズン1トレーラー。スパイスガールズは全員そろってこそです。

AmazonPrimeでドラマシリーズが制作されており、
昨年シーズン1が公開されました。
「クズのヒーローと主人公達の戦い」という基本路線を抑えつつ
ストーリーやキャラクターを現代風にアレンジ。
人間もヒーローも等しく弾け飛ぶスリリングな映像がたまりません。
シーズン2が待ち遠しいです!

シーズン2のトレーラー。血みどろですよ。

というか原作コミックの邦訳版も3巻で止まっちゃってます。
G-NOVELSさん!!ずっと待ってますよ!!!!!!