怪獣の着ぐるみ作りについて第3回!

前回(第2回)はコチラから

前々回(第1回)はコチラから

今回で完成までをザッと振り返ります

⑦腕部・脚部の造形

腕部・脚部、特に手首より先や、足首より先は、細かい造形が必要なので、粘土で原型をつくっています。

発泡スチロールを削り出して芯にして、粘土を盛りつけていきます。

はじめは粘土を荒く盛ります

できるなら、自分の手や足を型取りして、FRPや石膏などに置き換えて芯にすると、より自分の身体にフィットしたものになりますが、今回は大きさ優先だったので、スチロール芯です。

発泡スチロールで芯作り
足先の原型

粘土原型を石膏で型取り、ラテックスに置き換えます。

腕型取り

ラテックスは何層にも塗り重ねるので、時間がかかります。

足にラテックスを塗り重ね

爪は硬い素材で作ります。

主にFRPやレジンなどで作ります。

足の爪は場合によっては力がかかったときに折れたり、割れたりしてしまうことがあるので、発泡ウレタンでつくる場合もあります。

今回は手足どちらの爪もFRP

足の中には人間の足を固定するためのサンダルが入っています。

足固定用サンダル
ラテックスになりました

⑧ウロコ・背びれの造形

怪獣のウロコや表皮は、たいてい次の2パターンです。

パターン1:粘土原型を型取り→ラテックス置換→本体に接着

パターン2:ウレタンをウロコなどに造形→本体に接着→ラテックスを塗布

今回のベジラは野菜怪獣ということで、ウロコのイメージに合わせてこの2パターン両方とも使いました。

背側のウロコは、白菜を型取り→ラテックスに置換→本体に接着という手法を取りました。

白菜
を型取り
ラテックスを塗り
ガーゼで補強してウロコに!

腹のウロコは、緩衝材を腹に接着→ラテックスを塗りつけました。

大量の緩衝材・原料はコーン(笑)
腹に接着

ウロコはひたすら数との戦いです。

数百枚のウロコと日夜戦い続けます。

その他のボディを覆うウロコはゴーヤをもとに型をつくりました。

ゴーヤで粘土にスタンプ
たくさんスタンプして型取り
ラテックスに置換

背びれはシソの葉をイメージしました。

シソの拡大写真を型紙にウレタンをカット
葉脈はタコ糸
ラテックスを塗り重ねて背びれに

⑨各部の接合

すべての部品がでそろったら各部をGボンドで接着していきます。

でも今回は、部品ができ次第接着してしまいました。その方がテンション上がるので。

Gボンドは、接着する両面に薄く塗り乾燥、もう一度薄く塗り乾燥させ、ギュッと圧着するとしっかりくっつきます。

乾燥させすぎてもちゃんとくっつくので焦りは禁物です。

最後に塗装をします。

塗り塗り

ラテックスに色を塗る際は、水性の塗料で大丈夫です。

塗り塗り

が、よく動く部分(よく伸び縮みする部分)は塗膜が割れてしまうこともあるので、ラテックスに塗料を混ぜてゴム塗料にして塗ると、比較的伸び縮みに強い塗膜ができます。塗膜というか色付きゴムですね。

全身を塗っていきます。

塗り塗り

細かい模様を描いたり、塗り分けたり、ドライブラシを入れたりするとより生物感や立体感がでますが、今回はタイムアップ。

さて完成してイベントに持っていきます。

デカイ!

このように怪獣の着ぐるみをつくりました。

またよりクオリティの高い怪獣着ぐるみをつくってみたいですね。 だれか資金援助をしてください!