造形工房QunQunのオリジナル怪獣「ベジラ」

ベジラです!

ちなみにベジラは別名野菜怪獣…

野菜をモチーフにしつつ、造形の際に実際の野菜を使っている部分もあります。

またベジラはオーソドックスな怪獣体型

そんな怪獣の着ぐるみの制作方法をご紹介します。

どうやってつくるの?!

おおまかな作業工程は以下の通りです。

①デザインを決める

②マケットをつくる

③大きさを決める

④胴体の造形

⑤尻尾の造形

⑥頭部の造形

⑦腕部・脚部の造形

⑧ウロコ・背びれの造形

⑨各部の接合

という流れです。

胴体のメインで使う素材は発泡ポリエチレンです。商品名はサンペルカ1400です。

コスプレ造形などで御用達ですね。

その周りにラテックスでつくった表皮やウロコなどを貼り合わせていきます。

①デザインを決める

まずはつくる怪獣のデザインを考えます。

あーでもないこーでもないと考えます。

今回は野菜怪獣という部分をベースに考えていたので、

・いろいろな野菜の意匠がどこかしらに使われている。

・ゴジラのような怪獣体型にしよう。

この2つをもとにデザインしました。

顔のアップ
全体像やらコンセプトやら

②マケットをつくる

マケットとは、簡単にいうと縮小模型です。

それをもとに検討したりします。

素材は何でもいいですが、今回は石粉粘土を使いました。

マケット

石粉粘土は使い慣れていたのと、後に残せるからですね。

マケットの素材自体は何でもいいです。

油粘土でも、水粘土でも、オーブン粘土でも

検討用模型なので、ある程度でいいです。

③大きさを決める

では着ぐるみの造形に入りますが、その前につくる着ぐるみの大きさを決めます。

今回は、

・180cmの人間が中に入ること

・その180cmの人間でも迫力を感じる大きさであること

を考慮し、高さ200cmとしました。

着ぐるみに入ったときのイメージ画もあるといいです

ちなみに、映画などの撮影用の着ぐるみは、特別な理由がない限りは、小さい方がいいと聞いたことがあります。

理由は、周りのミニチュアやセットを小さくできたり、予算を抑えられたりするからだそうです。

④胴体の造形

ベジラの着ぐるみは内部スペースを広くするためにちょっと変わった造形方法でつくりました。

胴体はそれが顕著ですね。

つくり方は、マケットに細かく切った紙(1cm四方くらい)を貼りながら覆っていきます。

胴体を覆ったら、マケットから剥がして、切り開きます。

すると型紙ができます。

左が胴体の型紙

その型紙をスキャナでパソコンに取り込んで、画像加工を行い倍率をあげます。

そして、プリンタで出力します。

大判プリンタなら一発で出力できるのでしょうが、A4で分割出力されたものをつなぎ合わせて、大きな型紙をせこせこつくります。

大きな型紙をサンペルカに写して、必要なパーツを切り出します。

切り出したパーツをGボンドで接着します。

遊んでるわけではありません。内部で接着してます。

すると、胴体ができていきます。

胴体ができてきたら、一度試着してみてテンションを上げましょう。

しちゃーく!

と、このような形で怪獣着ぐるみをつくっていきます。 次回は、残りのパーツをつくっていくところを紹介します。